Jリーグ第5節、注目は単独首位のFC東京VS浦和レッズが埼スタで行われました。
FC東京は3勝1分け、一方の浦和は2勝1敗1分けですが浦和が勝利すれば勝ち点で東京に並びます。
しかも埼スタでの対戦は2003年以来負け無しで、浦和に分があるゲームです。
一方、東京はここまで負けなし。しかし、分の悪いアウェイで歴史を変えられるのか注目の一戦でした。
さて、試合結果は?!順位はどうなったのか?
目 次
・浦和は4バックで望む?!
オリベイラ監督の元、初の4バックのシステムで望んだ試合。
ホームの埼玉スタジアムでは2004年から無敗という相性の良い東京が相手です。
ホーム勝利に絶対的な自信を持っています。布陣は、
GKは西川、槙野、マウリシオがCBを努め、その両サイドは、左SBが宇賀神、右SBが森脇で固めています。
中央はエヴェルトン、青木、長沢でトップ下に柏木を配置しています。
2トップは盤石の興梠、久々に復帰した武藤となりました。
4−3−1−2なのでしょうか?
これに対しFC東京は、オーソドックスの4−4−2で望みます。
GKは林、森重、チャン・ヒョンスがCBを努め、左SBは今年から、太田に変わり先発している小川、右SBは日本代表から復帰の室屋が努めます。
ダブルボランチは高萩、これも日本代表から復帰の橋本。
左SH(サイドハーフ)がキャプテン東慶悟、ここまでは開幕から変わりません。
ところが、今日は右のSHにコレまで先発出場していた17歳、U-22代表の久保に変わり、
No,39の大森晃太郎が初先発となりました。
・FC東京久保は5戦目で初のベンチスタート。
久保もU-22日本代表戦での疲れを考慮して先発を外したと思われます。
<引用:FC東京公式HP>
それにしても、ここ最近、好調な久保のパフォーマンスが浦和にどこまで通用するか楽しみにしていたので残念でした。
久保は、3月22日〜26日まで、ミャンマーで開催された東京オリンピックの予選も兼ねた、東アジア選手権U23大会に招集され、出場していました。
連日40度超えの厳しい環境での連戦で、2得点を決め、Aを上回るS評価を受けて、Jリーグに復帰しました。
直後の浦和戦は相手も厳しいチェックが来ることも予想され先ずはベンチスタートで、戦況観察をという長谷川監督の意図が読み取れました。
・前半はお互い守備から入るスローペース。
試合の入りはお互いに守備から入る、様子を伺うスローな展開から始まりました。
FC東京は前節の名古屋戦ではかなり前目からプレスを掛けていましたが、浦和相手には様子を見る感じです。
おそらく、相手も初の4バックということもあり、どういう入りをしてくるのか?先ずは出方を伺うようにしたのでしょう。
これに対し、浦和も自陣でボールを回し、左サイドから侵入を試みていました。
FC東京もタッチ数を少なくパスを繋いで持ち上がろうとしますが、浦和のブロックに阻まれて、中々前に運べない展開が続きます。
中盤から最前線の永井、ディエゴ・オリヴェイラまでボールが入らない展開です。
・ボール保持は浦和が上回る。
前半のボールの保持率は浦和がFC東京を上回る展開になりました。
約6割以上になると思います。
東京は中盤から前線にボールを中々運べないので、DFからFWを狙った長いパスを供給していましたが、これがなかなか思うように通りません。
しかもこの前線へのパスはことごとく浦和に拾われてしまいます。
FC東京も高い位置からボールを奪い取り、カウンターを仕掛けようとしますが、それも直ぐに奪い返されて、逆にカウンターを仕掛けられそうになっていましたね。
徐々にFC東京は劣勢になり、ボールを奪いに激しく行く動きがファールを取られて、相手にFKの場面を与えることが増えてきました。
今までの雰囲気からすると、セットプレーが増えて行く展開で、相手の興梠慎三に頭で合わされて失点してしまう展開が多かったので、そういう場面も予想されました。
特に今日はFC東京のNo.8高萩洋次郎があるファウルを受けた場面が納得行かずに、熱くなり、
続けざまに激しく行く中でイエローカードを貰っていましたが、自陣ゴールに近い場所でのファウルはセットプレーの得意な相手には要注意。
得点契機を与えてしまいます。
前半は相手の様子を探りながら、お互いに相手の良さを消して戦う前半でしたが、得点契機でみれば、浦和が先制してもおかしくない展開でした。
・FC東京は後半から久保を投入する。浦和は柏木が交代。
後半は浦和はFC東京の激しい奪い取りに痛めた様子の柏木に代わり、マルティノスが入ります。
FC東京はここで、疲れの見えた永井の代わりに久保を長谷川監督が投入してきました。
いつもは右サイドのポジションですが永井選手に代わって、ツートップの左に入ります。
ここで、後半から試合の入りが徐々に変化してきました。
久保が入ることで徐々に久保にボールが集まりだします。
ロングボールでの供給は、浦和に阻止され続けたので、久保も前線から、少し下がった位置でボールの供給を受けます。
そこで受けたボールをドリブルで運びます。
久保がボールを持ってドリブルで運び出したので、時間ができ、徐々に押上が生まれるようになりました。
ここで、得点機がきました。
久保がボールをもち、ドリブルで仕掛けていくと浦和のDFも3枚追いかけました。
ディエゴが若干前目に並走したので、ディエゴに送りますが若干、ディエゴの後ろにずれて、ディエゴはかろうじて足にかけました。
ボールは流れずに済ましたけど、このボールが久保に戻るときが、ハイボールになり浮いてしまいました。
これを久保は頭で合わせてバックパスのフェイントをしますが、左に追い越す東慶悟をみてスルーパスを送ります。
このボールが絶妙で、東はダイレクトでセンターに折返しディエゴが頭で押し込みました。
FC東京念願の先制ゴールでした。
1−0になり、浦和の攻撃が厚みをまして巻き返します。
そして、残り20分を切り、浦和オリヴェイラ監督は交代枠を使い切ります。
左サイドに山中亮輔(元F・マリノス)、攻撃は杉本健勇(元C・大阪)のカードを使い、東京から、点を奪いにきました。
東京は残りカードを使わず。
すると、ここで、このゲームのポイント!!
浦和がいい位置でFKのチャンスを得ます。
これを、山中が10m以上の助走から左足を振り抜き、ワールドクラスのFK。
林はぶれて左に逃げ、落ちるボールに対応できませんでしたが、惜しくも上のバー下側にカスリ、
ゴールならず。
そしてアディショナルタイムは+4、FC東京は浦和の怒涛の攻撃を体張ってしのぎますが、左サイドの山中がボールを持ったときに、おそらくは低く強いクロスボールを予想したと思われます。
DFラインが下がってクロスボールの対応、おそらく、興梠、杉本のマークを強めにしたのでしょうか?
これを山中が見逃さずに、グラウンダーで丁寧にセンタリングしました。
右サイドから、センターに侵入した森脇がこれに合わせ、ゴール右隅に流し込み同点にしました。
念願の埼スタでの勝利がなくなった瞬間でした。
↓
<FC東京VS浦和レッズ ダイジェスト>
・FC東京久保のドリブルの特徴はコレ!?
浦和DFで日本代表経験ある槙野選手の話
久保選手が入ってから、間で受けられる回数も多かった。本当に素晴らしい選手だなと改めて思いました
彼のポジショニングとボールの受け方は、僕らDF陣にとって怖さがある。あの年齢で、いろいろと騒がれている中でこれだけのプレーができるのは素晴らしい。成長してほしいなと思う
また、A代表でも見てみたいともいっていました。
間(あいだ)で受けられるとは、おそらく、人と人の間という意味だと思います。
得点シーンのドリブルのときもそうでしたが、ボールを受けたときに慌てない、余裕を感じました。
将棋で言うところの一手先を見るような、感じでしょうか?
それが相手DFにも感じるんでしょう。
それと加えてドリブルです。
久保のドリブルはボールタッチが細かくて、早い感じがするのです。
同じFC東京の永井と比べるとわかりやすいですが、スピードこそ永井が上を行くけど、タイプが違うんですね。
長いはスピードを生かしてスペースを使うタイプに対し、久保は細かいタッチで切り返して、DFに囲まれても打開できる。
それがタメを作れる、要は時間を作れる久保のドリブルの特徴だと思います。
さぁ、そろそろ、得点シーンが観たいですね。
・FC東京の勝利がするりと抜けた瞬間!
アディショナルタイム+4での出来事。
でもこれには布石が事前に存在しました。
そう、山中のワールドクラスのFK,これでDFはその左足を大分警戒していたはず。
しかも、セットプレイは低くて早めのボールを放り込む場面が多く、あそこで、グラウンダーで
入れてくるとは予想しなかったんでしょう。
準備ができなかったです。
でも、FC東京のDFラインの下がりをの出さなかったのも、ここしかないところにコース取りしてシュートしたのも浦和の引き出しの多さと、強さでしょう。
・FC東京の5節終了時点の順位はこちら!
3月30日終了時点の順位表はこちらです。
順位 | クラブ名 | 勝点 | 試合数 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失点 |
1 | 名古屋グランパス | 12 | 5 | 4 | 0 | 1 | 13 | 3 | 10 |
2 | FC東京 | 11 | 5 | 3 | 2 | 0 | 7 | 3 | 4 |
3 | サンフレッチェ広島 | 11 | 5 | 3 | 2 | 0 | 4 | 1 | 3 |
4 | ヴィッセル神戸 | 10 | 5 | 3 | 1 | 1 | 9 | 6 | 3 |
5 | 大分トリニータ | 9 | 5 | 3 | 0 | 2 | 6 | 4 | 2 |
6 | 鹿島アントラーズ | 8 | 5 | 2 | 2 | 1 | 7 | 5 | 2 |
7 | 横浜F・マリノス | 8 | 5 | 2 | 2 | 1 | 7 | 7 | 0 |
8 | 浦和レッズ | 8 | 5 | 2 | 2 | 1 | 4 | 4 | 0 |
9 | 湘南ベルマーレ | 6 | 4 | 2 | 0 | 2 | 6 | 5 | 1 |
10 | ガンバ大阪 | 6 | 5 | 2 | 0 | 3 | 12 | 12 | 0 |
11 | セレッソ大阪 | 6 | 5 | 2 | 0 | 3 | 4 | 5 | -1 |
12 | 北海道コンサドーレ札幌 | 6 | 5 | 2 | 0 | 3 | 8 | 11 | -3 |
13 | 松本山雅FC | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 2 | 3 | -1 |
14 | サガン鳥栖 | 4 | 5 | 1 | 1 | 3 | 1 | 7 | -6 |
15 | 川崎フロンターレ | 3 | 4 | 0 | 3 | 1 | 3 | 4 | -1 |
16 | ジュビロ磐田 | 3 | 5 | 0 | 3 | 2 | 3 | 5 | -2 |
17 | 清水エスパルス | 2 | 4 | 0 | 2 | 2 | 6 | 11 | -5 |
18 | ベガルタ仙台 | 1 | 5 | 0 | 1 | 4 | 3 | 9 | -6 |
残念ながら、FC東京が首位陥落。
名古屋が首位に立ちました。
・まとめ
- Jリーグ第5節の浦和戦、鬼門は破ることできず
- 浦和初の4バックは機能した。
- 久保は途中出場
- もしや15年ぶり埼スタ勝利と思いきや、、、勝利はするりと抜けた。
- 久保のドリブルの特徴は細かいタッチ。
- FC東京は首位陥落。
FC東京はまた、埼スタで勝てなった。
でもシーズンは5試合だけ、まだ結果は決まっていない。
次こそ、勝利へ。
以上、きくりんでした。